この曲は、1967年にルイ・アームストロングが出したヒット曲です。作詞作曲は、ジョージ・ダグラス、ジョージ・デビッド・ワイス。ダグラスは、当時ベトナム戦争が泥沼化し、その嘆きから平和な世界を夢見てこの歌詞を作り、ワイスが作曲したそうです。アメリカでは中ヒットでしたが、全英チャートでは、1位になりました。2021年に行われた東京パラリンピックの閉会式でのフィナーレとして使用されたので、ご存じの方も多いと思います。ところが、この曲は、9.11の後に『イマジン』や『明日にかける橋』と共にどういう理由かわかりませんが、テレビやラジオ等で放送する事が自粛されました。
目次
Ⅰ ルイ・アームストロングについて
Ⅱ 癒しの音楽編(この素晴らしき世界=ルイ・アームストロング)について
Ⅲ 歌詞について
Ⅳ 平和への願いこそ究極の芸術(究極の癒し)
Ⅰ ルイ・アームストロングについて
ルイ・アームストロング(1901年8月4日ー1971年7月6日)は、アメリカのジャズトランペット奏者・作曲家・歌手。愛称はサッチモ。生まれ育ったのは、ニュオーリンズのアフリカ系アメリカ人が多く住む比較的貧しい居住区。子供の頃祭りに浮かれ、ピストルを発砲してしまい、少年院に送られます。その少年院で、コルネットを演奏するようになり、町のパレードでも演奏するようになります。ヨーロッパツアーを行った1930年代は、人種差別が法的に認められていたため、例え有名になっても、公演先のホテルでは、白人と同じホテルに泊まれなかったり、劇場の入り口さえも別々という差別を受けます。ルイ・アームストロングは、トランペットやコルネット奏者として有名ですが、私としては、『ハロードーリー』や『この素晴らしき世界』のしわがれた声の方を、すぐに思い浮かべることが出来ます。特に、満面の笑みを浮かべての歌は、嫌味がなく老若男女問わず、好まれるのではと思っています。差別と偏見の中で、よくあの明るい笑顔で歌い続けて来たことを驚嘆せずにはいられません。
Ⅱ 癒しの音楽編(この素晴らしき世界=ルイ・アームストロング)について
私が、そもそもこの歌を知るきっかけとなったのは、この人の歌ではなく、エンゲルベルト・フンパーディンクのLPの中のこの曲です。フンパーディンクは、ルイのように粘っこく歌わず、サラリと美しく歌っています。どちらにしても、この曲の良さや美しさは変わりません。聴き比べて見てもいいのかなと思います。ルイが歌っている時代も今の時代も到底『この素晴らしき世界』であるとは言えません。
人間は、未だに差別や戦争を止めません。ですが、歌詞の中にある自然やメロディーは、間違いなく『この素晴らしき世界』があります。新聞やテレビの報道では、暗いものばかりですが、窓を開けるとどこまでも綺麗な空気と空と太陽が燦燦と降り注いでいます。生きとし生けるもの全て光り輝いています。この自然の産む力強さは、この曲の通りです。皆様には、このような歌を聴き続けながら、いつものように今日という日を力強く逞しく生き続けて欲しいと思います。
Ⅲ 歌詞について
I see trees of green red roses too
I see them bloom for me and you
And i think to myself
What a wonderful world
緑の木々が見える 赤いバラも
咲いているんだ 僕と君のために
そして一人思う
なんて素晴らしい世界なんだ
I see skies of blue and clouds of white
The bright blessed the day the dark sacred night
And i think to myself What a wonderful world
青い空が見える そして白い雲も
輝き祝福された日 暗く神聖な夜
そして一人思う
なんて素晴らしい世界なんだ
The colors of the rainbow so pretty in the sky
Are also on the faces of people going by
I see friends shaking hands saying,How do you do?
They’re really saying I love you
虹の色は 空で綺麗に見えるけど
通り過ぎる人々の表情にもその美しさがある
友達同士が握手している 「ごきげんよう」と言いながら 彼らは本当はこう言っている「愛しています」って
I hear babies cry I watch them grow
They’ll learn much more Than I’ll ever know
And I think to myself What a wonderful world Yes, I think to my self What a wonderful world
赤ちゃんが泣いている 彼ら大きくなって
多くの事を学ぶだろう 僕が知りうること以上に
そして僕は一人思う なんて素晴らしい世界なんだ
そして僕は一人思う なんて素晴らしい世界なんだ
Ⅳ 平和への願いこそ究極の芸術(究極の癒し)
この曲には、平和への願いが込められています。この言葉には嘘偽りはありません。真実です。自然を愛する事。人を愛する事。赤ちゃんの未来を信じる事。この平和への願いは、人種や性別、そして宗教等全ての人類の願いです。一部の人達だけの平和なんてありません。厳しい差別を受けたルイが歌ったからこそ、この言葉は強く胸に響きます。
私の妻の父は、赤星月人という画家です。もう亡くなって15年になります。たくさんの挿し絵や水彩画、油絵など無数にあります。その全て、平和への願いが強く込められています。戦争におもむき、九死に一生を得たからこそ、その絵にはエネルギーの強さを感じます。その油絵を中心に、絵葉書きを作製しています。観るたびに暖かな気持ちになります。『この素晴らしき世界』を聴きながら赤星月人の絵を観れば、きっと癒される気分も増していくかもしれません。
癒しは、平安の中にしか生まれにくい感じがします。が、レイキに関しては、施術する人される人の心がどんな状態であっても、どんな環境であっても、癒されます。とは言え、やはり、する人される人が、希望に満ち明るく慈愛に満ちた心があれば、癒しのエネルギーは、この曲のように場所や時空を飛び越えて世界に届きます。そして、真に癒されるのです。
Neospacefuuでは、そんな場所を目指しています。どうぞ、お試しください。
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