癒しの音楽編 (ケ・セラ・セラ=ドリス・デイ)

 上記の写真は、映画『知りすぎていた男』で、ドリス・デイが『ケ・セラ・セラ』を歌っているシーンです。映画は、1956年にヒッチコックが監督をし、主題歌をドリス・デイに歌わせました。当初、ドリスは、この歌が嫌いだったそうです。が、ヒッチコックの勧めで歌ったそうです。そのお陰で、大ヒットしたのですから、人生、何が幸いするかわかりません。因みに、この曲は『慕情』の次の年にアカデミー賞の歌曲賞をとっています。今回、この歌を取り上げたのは、世の中全体が、不況とウクライナの戦争で閉塞感に包まれている状況を少しでも、明るくしたいと思い、この曲を紹介しました。

目次
Ⅰ ドリス・デイについて

Ⅱ 癒しの音楽編 (ケ・セラ・セラ=ドリス・デイ)

Ⅲ 人間の幸せについて

Ⅰ ドリス・デイについて


 ドリス・デイ(1922~2019)は、アメリカの女優・歌手。私見ですが、アメリカ最初の国民的アイドル。本名は、ドリス・メアリー・アン・フォン・カッペルホフ。ドイツ系。父は、ドイツ系の音楽教師だったためか、幼いころから歌や踊りが好きで、バレリーナを目指していたが、15歳の時列車事故に遭い、激しい踊りが出来なくなったため、その夢を断念します。しかし、歌の練習は続け、18歳の時にある楽団専属の歌手となります。20歳の時にその楽団のリーダーが提供した『センチメンタル・ジャーニー』を歌い最初のヒットをとばします。24歳の時、ワーナーと契約し、『洋上のロマンス』で女優としてデビューし、評判もいいため、次々と映画に出続けます。そして、1953年『カラミティージェーン』が主題歌(シークレット・ラブ)と共に大ヒットします。そして、1956年に主演した映画『知りすぎていた男』の劇中歌『ケ・セラ・セラ』が、大ヒットします。その後、1968年まで、コンスタントに映画に出続けますが、3番目の夫が死去したことをきっかけに、映画界を引退します。1968年からは、TVに活躍の場を移し、『ドリス・デイショウ』(1968年~1973年)を中心に活躍します。1976年に4度目の結婚をしますが、1981年に離婚。その後は、動物愛護に力を注ぎます。
 ドリス・デイは、大統領自由勲章を受賞した事からもわかるように、アメリカの国益や文化に影響を与えた人として評価されています。私が、国民的アイドルと言ったのは、映画の活躍やTVそして、ヒット曲が、この『ケ・セラ・セラ』を含めわかりやすく明るいものばかりだったからです。

Ⅱ 癒しの音楽編 (ケ・セラ・セラ=ドリス・デイ)


 この曲は、彼女の代表曲だろうと思います。曲も曲の内容も明るく聴けば、幸せな気分になります。
という事で、英語の歌詞は、分らないので、ペギー葉山さんの歌った歌詞をここに乗せようと思います。
 
私の小さい時 ママに聞きました
美しい娘に なれるでしょうか
ケ・セラ・セラ
なるようになるわ 先のことなど
判らない 判らない

大人になってから あの人に聞きました
毎日が幸福(しあわせ)に なれるでしょうか
ケ・セラ・セラ
なるようになるさ 先のことなど
判らない 判らない

子供が出来たら そのベビーが聞きます
美しい娘に なれるでしょうか
ケ・セラ・セラ
なるようになるわ 先のことなど
判らない 判らない
ケ・セラ・セラ

 さて、このケ・セラ・セラという意味ですが、スペイン語だそうです。明日は、明日の風が吹くと言っていた時期もあったそうですが、上記の日本語の歌詞にでもありますように、なるようになるというのが近いようです。ですが、ケ・セラ・セラがスペイン語から出、「なんちゃってスペイン語」らしく、スペインでは、こういう言葉は使わないようです。ああ、ややこしい。
 ここでは、言葉の本意より、軽い気分になる事の方が大切なので、そういう気分になって歌ってもらえればと思います。もちろん、歌の上手い下手は全く関係ありません。歌って気分が良くなればそれで、十分です。

Ⅲ 人間の幸せについて


 ここでは、この歌詞を参考にして、人間の幸せについて考えてみたいと思います。歌詞では、美しい娘になれるでしょうか。というように、美しい娘になれる事が、幸せになるための条件の様な事を書いています。ところが、現実は、美しい娘になっても、幸せに慣れない人はいますし、逆にそうでなくても、幸せな人生を歩んでいる方もいます。確かに、美しいにこしたことはありませんが、幸せになるためには、固定観念を捨て違う考え方で生きたほうが、いいように思います。お金もそうです。お金もないよりはあった方がいいに決まっていますが、お金があれば、幸せになれるかといえば、そうはいきません。
 お金があれば、自分の欲しいものは何でも揃えることが出来ます。して欲しい事があれば、お金を出せば、周りの人に頼むこともできます。一見、幸せのようですが、人間そうはいかないのです。お金を誰かに払うという事は、どういう狙いがあって払うかが問題になる事があります。勉強の為なのか、人の為なのか家族の為なのか。お金を払うことで誰かの幸せにつながる事なのか。それとも、自分だけの為なのか。つまり、今だけお金だけ自分だけなのか。こういう物質的エゴを追求すると、どこかの国の裸の王様になってしまいます。童話に『裸の王様』の例があるのに、人間は弱いものです。自分だけが満足をして周りの人の事を考えずに生きている人が多い様な気がします。
 わかりやすく説明するために家族を例にしてお話しします。夫は、家族の為と思って会社で昇進するため、しゃにむに働きます。帰りは遅く、日曜出勤も当たり前。妻は、幼い二人の子供を抱えて、家事に教育に懸命に働きます。二人の子どもが小学校にあがると、教育費を稼ぐため、妻も働きます。妻に時間の余裕がなくなり、子供たちに辛くあたる事が増えてきます。夫は、夜遅く帰るものですから、家で何が起こっているかわかりません。そのうち、二人の会話も少なくなります。あっても、喧嘩だけ、子供たちは、それを見ています。これは、普通の家庭の話です。一方、裕福な家庭ではどうでしょう。お金があるのはいいのですが、子供に必要以上の小遣いを渡したり、塾を毎日のように行かせたりします。教育熱心のようです。が、親は、自分の会社の事や趣味の事にかまけて、子供の事をほったらかしになっているという事を聞いたこともあります。子供が塾から帰ってテーブルを見るとお札と手紙があるのです。夜の食事をそのお金で済ませなさいという手紙だろうと思います。これは、福岡の高級住宅街の家庭の話です。私は、日本の未来がそら恐ろしくなりました。今だけ金だけ自分だけ。この状況が続く日本には、いえ、世界には、平和な未来図を描けません。
 では、どうすればいいのでしょうか。そのヒントに旅行作家の小林正観さんのお話をしたいと思います。この話は、YouTubeで小林正観さんから聞きました。正観さんは、この世の中、一人の行動で、社会全体を良い方向に変える事は難しい。それより、自分の見方考え方を変えて行動することで、周りが変わってくると話しています。その見方考え方に、五戒があります。仏教の五戒ではありません。不平不満・愚痴・悪口・泣き言・文句を言わない様にするという事です。それに合わせて、うたしやきの窯元になる事を励行しています。つまり、五戒を言わないようにする事と、うれしい、たのしい、しあわせ、やくにたつこと、きょうみぶかい、話をするようにする事で、周りや自分が、幸せな気持ちで生活できる事を色々な講演会で話しています。 
 正観さんの娘さんは、障害児です。それで、走るのも遅かったそうです。その娘さんが、小学校高学年になり、運動会の徒競走で初めて、最下位にならないチャンスがきたそうです。同走者の一人が足の捻挫をしているにも関わらず、参加することになったからです。当日、娘さんは、初めて、最下位にならずに済むという事でルンルン気分だったようです。ところが、徒競走が始まり、ゴール間近10mの所、娘さんは、7番目、その後ろの8番目で捻挫をして走っている娘さんが、躓いたのです。思わず声が出ます。娘さんは、後ろの声に気付きます。振り返った娘さんは、躓いた同走者に駆け寄り、助け起こします。そして、二人でゴールすると思いきや、娘さんは、ゴールを先に譲ったのです。それを見た観客は、拍手喝采をおくります。なんだか、映画の一場面を見るような感動的な場面です。
 この世の中、勝利至上主義が席巻し、勝つことが幸せの絶対条件と思わせるようなマスコミや教育環境にあります。正観さんは、人間にとって何が大切なのか。何が幸せなのか自問自答されます。そこで、到達した結論が、今だけ、お金だけ、自分だけでない、娘さんのように自分が人から喜ばれる存在になる事だったのです。喜ばれる存在とは、人から頼まれやすい人間になる事。頼まれやすい人間になるためには、頼まれごとをした時、有難うを言いながら、五戒をすることなく仕事を頼まれる存在になる事だったのです。
 私の周りには、そんな人がたくさんいます。もちろんそうでない人もいますが、そうでない人は、何か深い事情があってそうなっているのだろうと思うようにしています。ケ・セラ・セラの歌詞に「毎日が幸せになれるでしょうか。」という言葉があります。周りにどんな人がいても、どんな事があっても、自分が、喜ばれる存在である限り、又、幸せであると思う限り、きっと毎日が幸せになれると思うのです。
Neospacefuuでは、来られた方が喜んでくれるようなそんな場所になればと思っています。そして、来られた方がレイキを周りに広げる事で、喜ばれる存在になれば、これ程幸せな事はありません。どうぞ、お越し下さい。


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