癒しの音楽編 『心のうた』堀江美都子

堀江美都子は、アニメ界の美空ひばりというところでしょうか。女王という名に相応しい歌い手です。デビューが、12歳の時で『紅三四郎』で彼女の声を聴くようになりました。パンチの効いた美声ですが、子音母音がはっきり聞こえ、耳障りのとても良い声です。『心のうた』は、TVアニメの「さすらいの太陽」の中の挿入歌だと思います。66歳の爺が、未だに、こういう歌を聴いているというのは、ちょっぴり恥ずかしいですが、とてもいい歌なので紹介することにしました。

目次
Ⅰ 堀江美都子について
Ⅱ 癒しの音楽編 『心のうた』堀江美都子について
Ⅲ 男性とは違う女性の癒しの声とは?

Ⅰ 堀江美都子について

堀江美都子(1957~)は、日本の歌手、声優、女優。本名、浅見美都子。愛称は、「ミッチ」「ミッチー」。神奈川県大和市出身。1969年に歌手デビュー以来、アニメソングを中心に活動をし、「アニメソングの女王」又は、「アニソン界のプリンセス」と呼ばれているそうです。また、ささきいさお、最近亡くなった水木一郎、大杉久美子とともに、「アニソン四天王」とも呼ばれています。
 私にとってのアニソンで印象に残っているのは、「紅三四郎」と「キャンディキャンディ」、そしてこの「心のうた」です。堀江美都子と言えば、ハツラツと元気な歌というイメージがありましたが、「心のうた」のようにしんみりと歌う歌こそ、この人の真骨頂という感じもします。
 「キャンディキャンディ」のヒットで、堀江美都子は、日本コロンビア社内では、「美空ひばりに次ぐ偉い人」と言われているらしいのですが、その割には、日本での知名度が極端に低いのが、残念です。
 堀江美都子は、TVの教育番組でも、歌のお姉さん的な感じで良く出ていたようで、立川澄人との歌の掛け合いは、好感を持ちました。立川澄人は、バリバリの声楽家出身なのに堀江美都子の全く遜色ない歌声は、鳥肌ものです。

Ⅱ 癒しの音楽編 

『心のうた』堀江美都子について
 この歌は、1971年に、写真にあるように、「さすらいの太陽」というアニメ番組の中の挿入歌(エンディング)として歌われました。このアニメは、少女漫画という事であまり見る事がなかったのですが、たまたまエンディングを見たことで、この曲が頭から離れず、YouTubeで時折、検索して聴く事があります。何故、聴くのかというとメロディーの美しさと歌詞、そして、堀江美都子の透き通った歌のうまさなのかなと思っています。
 そこで、その歌詞を載せたいと思います。

うたは私の 友達だから
苦しい時も 私の味方
たった一人で 淋しいけれど
心のうたを みんなのうたに 
みんなのうたが 町いっぱいに
いつか広がる 明日を信じよう

うたはあなたの 友達だから
悲しい時も あなたの味方
私とあなたが 手を取り合って
希望のうたを みんなのうたに
みんなのうたが 空いっぱいに
いつか広がる 明日を信じよう
いつか広がる 明日を信じよう

 アニメの歌なので、平易な歌詞です。誰にでも分かりやすい歌詞になっています。歌は、この歌に限らず、苦しい時、悲しい時全ての人の味方になってくれます。こういう歌が、町いっぱいに広がりまた世界中に広がり、世界が、平和になる事を祈らずにはいられません。

Ⅲ 男性とは違う女性の癒しの声とは?


 男性の声は、力強く逞しく圧倒的で父親の声を想像します。一方女性の声は、優しく清らかで透明感のある母親の声を想像します。何故、堀江美都子さんの声は、未だに永く人々に親しまれるのでしょう。最初は、「紅三四郎」の時のように若くハツラツとして元気な声が、日本中を元気にしてくれました。その一方で、この歌のように女性特有の優しさのある透明感のある聴く人を包み込む声は、私を捉えて離しません。女性の声といっても、もちろん、高い声から低い声、そして、優しい声から力強い声まで千差万別あるのですが、癒しの声として限定すると、この堀江美都子さんの歌声は、日本人が持っている声の中でも特別に親近感のある、どこにでも聴けそうでどこにでもいない声であるような気がします。
 たぶん、それくらいどこかで日常的に知らず知らず聴き続けて来た声なのだと思います。あの美空ひばりのように。戦後、貧しい時代の日本人は、12歳の美空ひばりが歌う大人顔負けの「悲しき口笛」にびっくりし、豊かになった時代の若者は、同じく12歳の少女が歌う「紅三四郎」の力強い歌唱に驚愕しました。彼女は、TV局系列の合唱団に所属していたので、発声には、無理がなく言葉の使い方も美しいです。彼女の様な歌手がたくさん出て日本人の心を癒し、励ます時代が来ればと思います。

Neospace fuu

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