癒しの音楽編 『雨に歌えば』ジーン・ケリー

上の写真、あまり映りが良くないですが、ミュージカル・スターのジーン・ケリーが1952年の映画『雨に歌えば』(Singin’ in the Rain)で歌っている超有名なシーンです。ミュージカルのブログを紹介してきましたが、本作で、三作目の紹介です。映画を見たはずですが、このシーンがあまりにも楽しく素晴らしかったため、あらすじを全く覚えていません。この時代は、映画のミュージカルと言うと、タップダンスが主流だった気がします。その頂点にいたのが、このジーン・ケリーです。ジーン・ケリーが踊りだすと、目はジーン・ケリーの足元に釘付けになりました。

目次

Ⅰ ジーン・ケリーについて

Ⅱ 癒しの音楽 『雨に歌えば』ジーン・ケリー

Ⅲ タップダンスについて

Ⅰ ジーン・ケリーについて

 ジーン・ケリー(1912~1996)は、アメリカ合衆国ペンシルバニア生まれの俳優、ダンサー、歌手、振付師です。ピッツバーグに生まれ、兄と共に8歳からダンス教室に通います。ですが、近所の子どもに女々しいとからかわれて、ダンスを一時期辞めますが、15歳の時に再開します。1933年にピッツバーグ大学経済学部を卒業します。在学中、ダンスコンテストなどに出場したり、家族がダンススタジオをしていたため、そこで、教えたりもしていたようです。1938年からブロードウェイでダンサーをしていましたが、1941年にMGM入りし、翌年、ジュディー・ガーランドと共演し、映画デビューします。

 MGMでは、フレッド・アステアと共に、二枚看板として活躍します。アステアのダンスは、スマートで優雅で上品しかも、軽妙な感じで、言わば、貴族が踊っているような感じがします。一方、ケリーは、ダイナミックでアクロバティックで、労働者でありながら、ダンスが好きで好きでしょうがないと言った感じで、危険なシーンもなんなく軽やかにリズミカルに楽しそうに踊る姿に驚かされたものでした。二人の共演作は少ないようですが、映画『ザッツ・エンターテインメント』で、二人がお互いをリスペクトしていることが、お互いの名シーンを紹介している事でよくわかるそうです。

 受賞歴では、アカデミー賞や、ゴールデン・グローブ賞、エミー賞等、多数受賞しています。

Ⅱ 癒しの音楽 『雨に歌えば』ジーン・ケリー

 ミュージカルの名シーンの中で、雨の中で踊るこのシーンは、最高のものの一つだろうと思います。アーサー・フリード作詞、ナシオ・ハーブ・ブラウンの作曲です。いつ見ても、何回見ても、最後まで見てしまうような名シーンです。ミュージカルって本当に楽しいと思えます。梅雨になると、TV やラジオでは、線上降水帯のために河川が氾濫したとか、家が床上浸水したとかいうニュースが、毎日のように放送されます。

 そんな時に、このシーンを観ると、雨ってこんなに楽しいと思えるような不謹慎ともいえる気分になれます。映画では、どしゃ降りとも言える中で、ジーン・ケリーは、楽しく傘を持って歌います。映画に出て来る、街灯、水たまり、警察官、ショーウィンドウ等全てが、大切なミュージカルの小道具というかアイテムとなり、それらが、ケリーを祝福しているかのような場面となっています。

 本来なら、服はびしょびしょで、身体が重たくなって踊れるような状態ではありませんが、そんなことは関係なく楽しくしかも、軽快に踊り続けます。挙句にスーツやネクタイ、帽子もかぶっています。そして靴は、勿論革靴。プロとは言え、よくこれで、タップダンスをしながら、踊り続けたと思います。この撮影にまる二日かかったそうですが、ケリーは、風邪をひいて辛い撮影だったようですが、それを全く感じさせない素晴らしい演技に拍手喝采です。そういえば、前のブログのB・J・トーマスも『雨にぬれても』の録音の時は、風邪で喉が腫れた状態だったそうです。プロとはこういう人たちの事を言うんですね。

Ⅲ タップダンスについて

 私が、どうしてこの『雨に歌えば』の紹介をする事にしたのかというと、実は、4月のある日曜日の河川敷であったチューリップ祭りで、タップダンスを観たからです。子どもから大人達が、楽しそうにタップダンスを踊っていました。曲は全く知らない曲ばかりです。私は、そのダンスを観て数十年前に見たあの華麗な力強いステップを思い出したのです。それが、ジーン・ケリーやフレッド・アステアだったのです。タップダンスは、日本の芸能界でもやっている人が多く、TV等で良く見ていました。が、やはり、本場アメリカのタップダンスは、群を抜いて凄く、何の苦も無く楽しくやっているように見えます。ただ、不思議に思ったのは、どうして、靴の裏をフロアーに叩くだけであんな音が出るのかという事でした。そこで、調べてみるとタップダンスをするには、タップダンス用のシューズ(タップシューズ)を用意しなければなりません。バレエをするためのバレエシューズと同じ感覚でしょうか。そのタップシューズには、靴底のつま先側とかかと側に金属製のチップが付いているとの事。だから、この小気味良い音が出るんですね。つまり、タップダンスをする事で、リズムを刻む事が出来るのです。観る人は、ダンスと靴のリズム(打楽器)を一度に楽しむことが出来るのです。 

 Neospacefuuでは、レイキと音楽そして、絵画・イラスト等で癒しの空間を演出しています。エンターテインメントではありませんが、お客様を心地よい気持ちにするのは、同じです。心ゆくまで、この空間を味わいください。

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